Love Again【番外編集】
『ねぇ…まさかとは思うけど…美里達って、…まだ?』



耳元で聞かれて、私は充を見ながら小さく頷いた。




『嘘ぉ…』



…そんなに驚かないでよ。


私と充が付き合ってからまだ何もないって、やっぱりおかしい?




それ以上なにも聞かれたくなくて、私も充と同様、机に突っ伏した。




しばらくして講義が始まり、ノソリと顔を上げる。




それを待ってましたと言わんばかりの泉美から一枚のルーズリーフが、私のノートの上に置かれる。




“充が何もシて来ないのはビックリしたけど、きっときっかけが掴めないだけだよ。そういう雰囲気がなくて、先に進めないんじゃない?”




なんか、充がそういう雰囲気にならないようにしてる気がするんだよね。私はいつでも来い!って覚悟はあるんだよ。




そう返事を泉美に渡す。




するとまた泉美から返事がくる。




“意外。充って手はやそうなのに。それだけ美里を大事にしてるんじゃないの?”







大事に…?





そうなの?



だから何もして来ない?
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