Love Again【番外編集】
『拓海さん?もうっ聞いてる!?』



亜希の声で我にかえる。


「聞いてたよ。亜希は最初は関口に好意があったって事だろう?」




『ち、違うよっ!何でそうなるの?私は、あの雨の日に拓海さんに言われた“自惚れるな”って言葉で第一印象はあまり良くなかった。って言っただけじゃん!!』



焦る亜希を見て確信する。


「つまり、その分優しい関口の方が印象良かったって事だろ?」



『それは…そうだけど…でも、それだけだよ?良い人だなって思ったけど、好きとかは思わなかったもん!』



一生懸命弁明する亜希が可愛くて仕方がない。それと同時に、最初は関口の方が印象良かったって事実に少しむっとしてしまう。



そんな俺の表情を読み取ったのか、亜希はぼそりと呟いた。


『普通、初対面であんな事言われたら、誰だってその相手に苦手意識持つはずでしょう?』




…確かに。あの言い草はひどかったな…



「それは、亜希が俺になんて目もくれずに関口ばかり見てるからつい…」




『え?』


「何だよ?」



『それって…拓海さんは私の事、もっと前から知っていたって事?あの言葉はヤキモチからきた言葉だったって事??』



少し興奮しながら問いかけてくる亜希。
< 3 / 359 >

この作品をシェア

pagetop