あの空のしたで


私の名前は佐藤楓
今日は大事な大事な高校の入学式

『楓ー、急がないと遅刻するわよー!』

楓は食卓テーブルにのせられたパンを
口に入れながら

『もう時間ないから行ってくるね!じゃあ!』
と言って家を後にした

楓が道を急ぎ足でかけていくと
道に迷っているおなじ学校と思われる
制服が目に飛び込んできた

『あの~、衣笠高校の人ですか?』
楓は後ろから声をかけると
『ん?』
そう言って振り向いたのは
髪を茶髪にし、スラッとした体格の
整った顔の男だった
あまりにさわやかだったので楓は戸惑うが
『道に迷ってるんですか?』
と焦りを消すように聞いた
『うん…実は昨日ここに引っ越してきてね、まだあまりなれないんだよね』
『そうなんだ!じゃあ高校まで一緒にいく?』
楓はキョトンとした顔で尋ねると
『うん!一人じゃ心細くて…』
『じゃあ行こっか!
あ…えっとー名前は?』
男はにこりと微笑み
『一条翔太だよ』
と返してくれた
『私、佐藤楓!かえって呼んでね』
『わかったよかえ、じゃあ行こっか!』
その時ほんの一瞬楓の顔が赤くなった…
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