校風男子に近づくな!!
私はドキドキしながらステージを見上げる。


「学園は規則に従いロボットのように決められた生活をおくるものではありません。」


ドキドキ…





「イケ男子、イケ女子にどれほど近づけるかなのです!」







………………。




…………は?



「モテモテ人生を歩み、どれほどの才能を秘めているか…」



ちょ、ちょっと待って!!


おかしくない!?


なんで皆は相変わらずキャーキャー騒いでて…先生は何も言わないで頷いてるわけ!?


この人言ってること校風委員ちゃいますよ!?




しかし、イケ男子は話を続ける。



「そのモテ才能を発揮し、どう綺麗になれるのか…この校風委員長の俺が手取り足取りご指導します♪」




そう言い終えると、マイクを投げ捨てステージを去っていった。








しかし…



その去る間際…


イケ男子と私は目が合った。


その時確かにアイツはニッと笑った気がした。








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