校風男子に近づくな!!
私は腰が抜けて地面へぺたんと座り込んだ。

黒石はそんな私に溜め息をつくと、さっきの鬼の顔とは嘘だったかのような天使の笑みに戻った。


「明日…委員会の会議があるからちゃんと来るんだよ?」


「い…委員会?…私何も入ってないんですけど…」


黒石は一瞬ニヤッと笑った。


「何言ってんだ?君は入学する前に希望する委員会を入学書類に書いただろ。」


「そんなわけ…!!」



…ん?


そういえば書いたような…






―時を逆上ること3日前。―



「杏味ー。入学書類に希望する委員会を第三希望まで書くんですって。」


お母さんは牛乳をラッパ飲みしていた私にそう言った。


「希望する委員会ー?んじゃあ~…」


前は生徒会だったしな~…


んー…


「面倒だからテキトーに書いてて!」


悩んだすえに出した結論。



なんとお母さんは第一希望から第三希望の空欄を校風委員会で埋め尽くしたらしい。



…何故よ!?




「ありえないー!!」


私は黒石に向かって声を張り上げる。



「ありえないも何も…事実だし。」


「嫌なの!!事実でも認めたくないものがあるのよ!!」



最悪!


最悪ッ!!



こんな変態野郎と一緒の委員会なんて…



鼻血の回数が増えてしまう!!(ソッチカヨ)



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