校風男子に近づくな!!
睨みてける私とは逆に、イケ男子は楽しそうに微笑んでいる。


「別に?…俺は姫が隠し持っている美しさを引き出しただけ。」









!?



「そ…なあがぐ…!?(意味不明)」


そんな…ッ


あなたみたいな王子に言われたら…鼻血が…ッ


私は必死に鼻を抑える。



は!!そういえば…


「眼鏡!!」


私はイケ男子の裾を掴む。


「あ?」



「あなたに盗られた私の眼鏡よ!!返してよね!?」


「ああ…これ?」


イケ男子はペロッと懐から私の眼鏡を取り出した。


そのまま私の手に渡されるかと思った…




が!!



「返してやらない。」


「はぁ!?」


イケ男子は意地悪そうな笑みをして私を見下ろす。


「こんな瓶底眼鏡…。生徒がするなんて校風委員の俺が許さねぇ。」







…………………。





は?



「そんな拒否権あんたなんかにあるわけないでしょぉ!?」


「あるんだよ。だって俺は校風委員長だから♪」


いやいやいや。


全然意味わかんないスから。


「返して!!」



「ヤダ。」



「返せ!!」





イケ男子はふぅと溜め息をつくと、私の耳に口を近づけてきた。



「…返してほしかったらさ…奪いに来いよ。」


「…え!?」





すると、イケ男子はヒラリと窓から降りていった。


しかも二階から。



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