恋愛ゲーム〜ニセモノかホンモノか〜
言うだけ言って今いる所は、屋上。


「もう‥来るはずないのにね‥」


私は上の空。


上の空でも、考えていた。


「ユウ‥会いたいなあ」


ダダダダッ


後ろから走って来る音。


「ユウ?」


ユウだと思った。


ミカだった。


「杏李!いきなり走り出すから捜しちゃったよ!ユウタ、びっくりしてたよ。」

「ごめん」


でも、少し安心しちゃった私がいた。


ユウじゃなくてミカで良かったって思ってる私がいた。


「ミカ‥私、もう戻れないかもしれない」

「なにが?」

「‥」


言いたくなかったよ。


「行こう、杏李」


無言のまま屋上をあとにした。
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