朱雀の婚姻~俺様帝と溺愛寵妃~
「そんなものを取ったくらいで何が変わるというのです」
貴次は嘲るような目をして、木刀を肩に乗せている。
「みてろよ。ヤアアーー!」
柚は声を上げながら、貴次に挑んでいった。
カンっカンっカンっと木刀がぶつかり合う音が響いている。
柚の攻撃を受け止め続け、だんだん後ろに下がっていく貴次だったが、柚が少し疲れてきたのを察知すると、華麗な剣さばきで柚の木刀を地面に叩きつけた。
体勢を崩された柚は、木刀もろとも地面に倒れた。
本気で挑んで、ここまでこてんぱんにやられたのは初めてだった。
柚はハアハアと肩で息をして、しばらく立ち上がることができなかった。
稚夜は柚の側に駆け寄り、腰を落として心配そうに柚の顔を覗いた。
「大丈夫ですか? 姉さま」
「ハハっかっこ悪いとこ見せちゃったな」
稚夜はぶんぶんと頭を左右に振って、貴次をキッと睨みつけた。
「貴次は厳しすぎるんです。
姉さまは女の人なのに、僕よりも容赦なく稽古をつけるし。
貴次は自分が何でもできるからって他人にも同じように求めすぎなんだ!」
貴次は嘲るような目をして、木刀を肩に乗せている。
「みてろよ。ヤアアーー!」
柚は声を上げながら、貴次に挑んでいった。
カンっカンっカンっと木刀がぶつかり合う音が響いている。
柚の攻撃を受け止め続け、だんだん後ろに下がっていく貴次だったが、柚が少し疲れてきたのを察知すると、華麗な剣さばきで柚の木刀を地面に叩きつけた。
体勢を崩された柚は、木刀もろとも地面に倒れた。
本気で挑んで、ここまでこてんぱんにやられたのは初めてだった。
柚はハアハアと肩で息をして、しばらく立ち上がることができなかった。
稚夜は柚の側に駆け寄り、腰を落として心配そうに柚の顔を覗いた。
「大丈夫ですか? 姉さま」
「ハハっかっこ悪いとこ見せちゃったな」
稚夜はぶんぶんと頭を左右に振って、貴次をキッと睨みつけた。
「貴次は厳しすぎるんです。
姉さまは女の人なのに、僕よりも容赦なく稽古をつけるし。
貴次は自分が何でもできるからって他人にも同じように求めすぎなんだ!」