朱雀の婚姻~俺様帝と溺愛寵妃~
そんな矢先、いつものように愛馬に乗り、弓矢の稽古に出掛けに行こうとしていた時だった。
馬の管理をしている牧監の様子がおかしいことに気付いたのだ。
その牧監は甲斐(かい)といい、まだ年若く暁と年齢が対して変わらなかったので暁は親近感を覚えていた。
甲斐は常に外にいるので肌が黒く体格のいい明るい男だった。
その甲斐が、珍しく考え込むように溜息ばかりを吐いている。
暁は馬に跨りながら、甲斐に話しかけた。
「どうした甲斐、何かまずい物でも食って腹でもくだしたのか?」
牧監の中でも下っ端の身分で、皇子に話しかけられ、しかも名前まで覚えてもらっていたことに驚いた甲斐は、慌てて地面にひざまずき頭を下げた。
「堅苦しい礼儀はよせ。頭を上げい」
馬の管理をしている牧監の様子がおかしいことに気付いたのだ。
その牧監は甲斐(かい)といい、まだ年若く暁と年齢が対して変わらなかったので暁は親近感を覚えていた。
甲斐は常に外にいるので肌が黒く体格のいい明るい男だった。
その甲斐が、珍しく考え込むように溜息ばかりを吐いている。
暁は馬に跨りながら、甲斐に話しかけた。
「どうした甲斐、何かまずい物でも食って腹でもくだしたのか?」
牧監の中でも下っ端の身分で、皇子に話しかけられ、しかも名前まで覚えてもらっていたことに驚いた甲斐は、慌てて地面にひざまずき頭を下げた。
「堅苦しい礼儀はよせ。頭を上げい」