朱雀の婚姻~俺様帝と溺愛寵妃~
第十八話 朧月夜
ある晩のことだった。
暁が討伐に成功し、まもなく宮に帰ってくるという吉報を聞いた日の夜、柚はもうすぐ暁に会えると思うと嬉しくて目が覚めてしまっていた。
安心して油断していたのかもしれない。
柚は、無性に外の景色が見たくなった。
それに今夜は朧月夜。
夜の空はさぞかし綺麗だろうと思った。
柚はむくりと寝台から起き上がり、何かに誘われるように庭に出た。
柚専用のために設えた庭は、ひっそりと静まり返っていた。
外の景色は、想像以上に素晴らしかった。
青みがかった褐色の夜空に、白い満月がぼんやりと浮かび上がっている。
月の明かりのおかげで、庭の景色もよく見えた。
柚は庭の真ん中に佇みながら、じっと満月を見上げ、暁のことを想った。
(暁も、この月を見ているだろうか)
暁が討伐に成功し、まもなく宮に帰ってくるという吉報を聞いた日の夜、柚はもうすぐ暁に会えると思うと嬉しくて目が覚めてしまっていた。
安心して油断していたのかもしれない。
柚は、無性に外の景色が見たくなった。
それに今夜は朧月夜。
夜の空はさぞかし綺麗だろうと思った。
柚はむくりと寝台から起き上がり、何かに誘われるように庭に出た。
柚専用のために設えた庭は、ひっそりと静まり返っていた。
外の景色は、想像以上に素晴らしかった。
青みがかった褐色の夜空に、白い満月がぼんやりと浮かび上がっている。
月の明かりのおかげで、庭の景色もよく見えた。
柚は庭の真ん中に佇みながら、じっと満月を見上げ、暁のことを想った。
(暁も、この月を見ているだろうか)