朱雀の婚姻~俺様帝と溺愛寵妃~
「暁がそんなに強いなら、どうして皆物の怪に殺されたんだろうな。家族が殺されていく間、暁は何をしていたんだ」
「暁兄様も、最初は今のように強くはなかったのです。
次々と身内が物の怪に殺されて、自らも何度も物の怪に殺されそうになり、そのつど強くなっていったのです。
元々、生まれながらに天照大神の血を濃く継承されたようなので素質はあったのでしょう。
暁兄様は、血を吐くような努力をしてその力を高めていったのです。
僕は元々、身体が弱いから、暁兄様のようにはなれないと分かっているんです。
だから、陰陽道を勉強しているのです」
「隠れて勉強しないでも、世間に陰陽道の素晴らしさが認められる日が来るといいな。
陰陽道を勉強する官職もできたりしてな。
そしたら、稚夜の一族もうかばれるのに」
「そんな日が、来るでしょうか」
「来るよ、きっとくる」
柚が自信満々に微笑むと、悲しそうな顔をしていた稚夜の顔が明るくなった。
夜空の霧が、晴れていく。
「暁兄様も、最初は今のように強くはなかったのです。
次々と身内が物の怪に殺されて、自らも何度も物の怪に殺されそうになり、そのつど強くなっていったのです。
元々、生まれながらに天照大神の血を濃く継承されたようなので素質はあったのでしょう。
暁兄様は、血を吐くような努力をしてその力を高めていったのです。
僕は元々、身体が弱いから、暁兄様のようにはなれないと分かっているんです。
だから、陰陽道を勉強しているのです」
「隠れて勉強しないでも、世間に陰陽道の素晴らしさが認められる日が来るといいな。
陰陽道を勉強する官職もできたりしてな。
そしたら、稚夜の一族もうかばれるのに」
「そんな日が、来るでしょうか」
「来るよ、きっとくる」
柚が自信満々に微笑むと、悲しそうな顔をしていた稚夜の顔が明るくなった。
夜空の霧が、晴れていく。