朱雀の婚姻~俺様帝と溺愛寵妃~
第十九話 気付いた気持ち
柚が物の怪に襲われた明くる日、伝書鷹を使って稚夜から昨晩の報告を受けた暁は、行程二日はかかる所を、馬を走らせその日の晩には平城宮に帰りついた。
余りの速さに、暁の共をしていた家来たちの半分はついて来れず、なんとか死にもの狂いでついてこれた家来たちも、平城宮に辿り着いた途端にバタバタと倒れだした。
まるで戦から命からがら逃れてきたかのような惨状に、平城宮に残り働いていた者達は呆気に取られて見ていた。
そんな中、暁と貴次だけは平気な顔をして立っていた。
貴次は倒れ込む家来たちを見下ろしながら「この程度でへたり込むとは恥ずかしい。明日からもっとみっちり稽古をつけなくては」と、疲れ果てている家来たちに身も凍るような言葉を投げかけた。
暁は、討伐成功を祝う役人たちを無視して、真っ先に柚の部屋へと向かった。
一方、暁が帰ってきたことを知らない柚は、部屋で夜ご飯を食べていた。
余りの速さに、暁の共をしていた家来たちの半分はついて来れず、なんとか死にもの狂いでついてこれた家来たちも、平城宮に辿り着いた途端にバタバタと倒れだした。
まるで戦から命からがら逃れてきたかのような惨状に、平城宮に残り働いていた者達は呆気に取られて見ていた。
そんな中、暁と貴次だけは平気な顔をして立っていた。
貴次は倒れ込む家来たちを見下ろしながら「この程度でへたり込むとは恥ずかしい。明日からもっとみっちり稽古をつけなくては」と、疲れ果てている家来たちに身も凍るような言葉を投げかけた。
暁は、討伐成功を祝う役人たちを無視して、真っ先に柚の部屋へと向かった。
一方、暁が帰ってきたことを知らない柚は、部屋で夜ご飯を食べていた。