朱雀の婚姻~俺様帝と溺愛寵妃~
「なんで人間の姿なんだ!?」
「本来の俺様はこの姿なんだ。
現世では鳥の姿の方が楽に動けるからそうしているまでだが、あの世まで鳥の姿じゃあ格好つかないからな」
「ちょっと待て。今なんて言った? あの世?」
「何を今さら。お前死んだじゃないか。まあ、あの世とはいっても、あの世と現世の中間地点のような所だけどな」
そう言われてようやく柚は記憶を思い出した。
暁を庇って、柚は死んだ。
死ぬ前の暁の悲しげな表情を思い出し、ズキリと胸が痛んだ。
「そうだった。私は死んだんだった……」
「なに悲しそうにしてるんだ。お前は役目を遂げて、元いた世界に戻れるんだぞ」
「えっ!?」
「お前は本当に記憶力のない奴だな。死ねば元いた世界に帰れると言ったじゃないか」
「そうだけど、本当に戻れるのか?」
「しつこい奴だな。俺様が戻れると言ったら戻れるんだ。朱凰国での記憶は全てなくなり、時は再び流れ出す。何も問題はない」
「本来の俺様はこの姿なんだ。
現世では鳥の姿の方が楽に動けるからそうしているまでだが、あの世まで鳥の姿じゃあ格好つかないからな」
「ちょっと待て。今なんて言った? あの世?」
「何を今さら。お前死んだじゃないか。まあ、あの世とはいっても、あの世と現世の中間地点のような所だけどな」
そう言われてようやく柚は記憶を思い出した。
暁を庇って、柚は死んだ。
死ぬ前の暁の悲しげな表情を思い出し、ズキリと胸が痛んだ。
「そうだった。私は死んだんだった……」
「なに悲しそうにしてるんだ。お前は役目を遂げて、元いた世界に戻れるんだぞ」
「えっ!?」
「お前は本当に記憶力のない奴だな。死ねば元いた世界に帰れると言ったじゃないか」
「そうだけど、本当に戻れるのか?」
「しつこい奴だな。俺様が戻れると言ったら戻れるんだ。朱凰国での記憶は全てなくなり、時は再び流れ出す。何も問題はない」