朱雀の婚姻~俺様帝と溺愛寵妃~
一時は心がくじけて弱気になっていた柚だが、あまりに酷い待遇に今度は腹が立ってきた。
暁に会ったら、帝だろうとなんだろうと一発ビンタをくらわしてやりたいくらいだった。
(くそ~暁の奴め。なんで私が会ったばかりの男と結婚しなくちゃいけないんだ。
私を妃にすると宣言してからやけにご機嫌だったし、かと思えば公務が忙しいからって宮に着くなりさっさとどこかに行っちゃうし。
こんなわけ分からない所で私を一人にしやがって、この薄情者め~!)
柚が暁に対して不満を募らせていると、施錠具が外される音がして扉が開かれた。
すると入ってきたのは見目麗しい柚と同い年くらいの少女だった。
萌黄色の衣が滑るように鮮やかで、大輪の花がパッと咲いたような清々しい華やかさを身に纏っていた。
少女はちょこんと正座をして可愛らしい小さな指を床につけ、柚に向かって礼をした。
「由良(ゆら)と申します。この度、皇后様の侍女の任命を拝しました。なんなりとご命令をお言いつけくださいませ」
暁に会ったら、帝だろうとなんだろうと一発ビンタをくらわしてやりたいくらいだった。
(くそ~暁の奴め。なんで私が会ったばかりの男と結婚しなくちゃいけないんだ。
私を妃にすると宣言してからやけにご機嫌だったし、かと思えば公務が忙しいからって宮に着くなりさっさとどこかに行っちゃうし。
こんなわけ分からない所で私を一人にしやがって、この薄情者め~!)
柚が暁に対して不満を募らせていると、施錠具が外される音がして扉が開かれた。
すると入ってきたのは見目麗しい柚と同い年くらいの少女だった。
萌黄色の衣が滑るように鮮やかで、大輪の花がパッと咲いたような清々しい華やかさを身に纏っていた。
少女はちょこんと正座をして可愛らしい小さな指を床につけ、柚に向かって礼をした。
「由良(ゆら)と申します。この度、皇后様の侍女の任命を拝しました。なんなりとご命令をお言いつけくださいませ」