朱雀の婚姻~俺様帝と溺愛寵妃~
「それに柚様、夜伽は嫌だとおっしゃられますが、夜伽とは本来、主君のため夜に仕えることを表します。
物の怪が怖いのでしたら、添い寝をしてもらうという気持ちで帝を迎えてはいかがでしょうか」
「添い寝か……。それなら、まあ……」
柚は最初の夜も暁と一緒の部屋で寝たことを思い出し、添い寝くらいなら問題ないかと思った。
しかしその最初の夜に、暁に襲われかけたことは、もうすっかり忘れている柚なのであった。
柚を納得させるために言ったこととはいえ、由良は男と女が夜の共寝をすれば何もないということはないだろうと思っていたので、簡単に納得してしまった柚に、ほんの少し胸が痛んだのであった。
(申し訳ございません、柚様。
でもこれは柚様を思ってのこと。
立派に妻の役目をお果たしくださいませ)
物の怪が怖いのでしたら、添い寝をしてもらうという気持ちで帝を迎えてはいかがでしょうか」
「添い寝か……。それなら、まあ……」
柚は最初の夜も暁と一緒の部屋で寝たことを思い出し、添い寝くらいなら問題ないかと思った。
しかしその最初の夜に、暁に襲われかけたことは、もうすっかり忘れている柚なのであった。
柚を納得させるために言ったこととはいえ、由良は男と女が夜の共寝をすれば何もないということはないだろうと思っていたので、簡単に納得してしまった柚に、ほんの少し胸が痛んだのであった。
(申し訳ございません、柚様。
でもこれは柚様を思ってのこと。
立派に妻の役目をお果たしくださいませ)