朱雀の婚姻~俺様帝と溺愛寵妃~
「しかし帝、朱雀の巫女は異世界からやってくるらしいではないですか。そんな素性の分からない者を帝の妃にするのはいかがなものかと」
太政大臣の言葉に帝は言葉を詰まらせた。
その様子に大臣たちはここが攻め時だと言わんばかりに口攻撃してくる。
「そうでございます! ここはもっと素性のはっきりした高貴な娘を娶るべきでございます!」
「その点わたくしの娘なら何の問題もございません。見目麗しく教養もありまする。帝もさぞ気に入ると思いますぞ」
帝の位に就いてからずっと言われ続けている言葉に、暁は辟易した。
あまりに強く言われるので大臣たちの娘に会ったこともあるが、どこが見目麗しいのか分からない顔立ちであったし、教養はあっても話していてちっとも面白くないつまらない女ばかりだった。
結婚する気がないわけではなかったのだが、後宮にいる女たちも、恥ずかしがって暁と目を合わそうとする者などいないし、着飾ってばかりいて矜持が高く、好感の持てる女はいなかった。
その点、柚は初めて会った時から面白い女だと思ったし、暁が帝と分かってからも態度を変えず、口は悪いがそれが逆に新鮮で居心地が良かった。
知れば知る程、心から可愛いなと思うのである。
太政大臣の言葉に帝は言葉を詰まらせた。
その様子に大臣たちはここが攻め時だと言わんばかりに口攻撃してくる。
「そうでございます! ここはもっと素性のはっきりした高貴な娘を娶るべきでございます!」
「その点わたくしの娘なら何の問題もございません。見目麗しく教養もありまする。帝もさぞ気に入ると思いますぞ」
帝の位に就いてからずっと言われ続けている言葉に、暁は辟易した。
あまりに強く言われるので大臣たちの娘に会ったこともあるが、どこが見目麗しいのか分からない顔立ちであったし、教養はあっても話していてちっとも面白くないつまらない女ばかりだった。
結婚する気がないわけではなかったのだが、後宮にいる女たちも、恥ずかしがって暁と目を合わそうとする者などいないし、着飾ってばかりいて矜持が高く、好感の持てる女はいなかった。
その点、柚は初めて会った時から面白い女だと思ったし、暁が帝と分かってからも態度を変えず、口は悪いがそれが逆に新鮮で居心地が良かった。
知れば知る程、心から可愛いなと思うのである。