朱雀の婚姻~俺様帝と溺愛寵妃~
「柚、会いたかった!」
暁は満面の笑顔で柚に近付き、勢いよく抱きついた。
「わあ! やめろ! 突然何すんだよ!」
柚がびっくりして慌てて暁を押し返すと、暁は「なんだ照れておるのか。相変わらず可愛いな、柚は」と、柚が怒っているにも関わらずニコニコしていた。
「ほんの少し離れていただけではあるが、余が側にいなくて寂しくはなかったか?
柚のことは気がかりであったのだが、公務が溜まりに溜まっており、貴次が『これを終わらせるまで、一歩も外には出しませんよ』と言って余を馬車馬のように働かせたのだ。
まったく鬼だ、あいつは」
暁は、貴次の台詞の際、貴次の真似をするように、眉を寄せ声色を変えて言った。
豪気な雰囲気もどこへやら、柚の知ってる話しやすい暁に戻ったので、柚も肩の力が抜け、いつもの調子を取り戻した。
「知るかそんなこと!
それより、無理やりこんな所に連れてきて鍵をかけて出られなくして、一体どういうつもりなんだよ!」
柚は感情が高ぶって、思わずかつらを床に投げ捨てた。
暁は満面の笑顔で柚に近付き、勢いよく抱きついた。
「わあ! やめろ! 突然何すんだよ!」
柚がびっくりして慌てて暁を押し返すと、暁は「なんだ照れておるのか。相変わらず可愛いな、柚は」と、柚が怒っているにも関わらずニコニコしていた。
「ほんの少し離れていただけではあるが、余が側にいなくて寂しくはなかったか?
柚のことは気がかりであったのだが、公務が溜まりに溜まっており、貴次が『これを終わらせるまで、一歩も外には出しませんよ』と言って余を馬車馬のように働かせたのだ。
まったく鬼だ、あいつは」
暁は、貴次の台詞の際、貴次の真似をするように、眉を寄せ声色を変えて言った。
豪気な雰囲気もどこへやら、柚の知ってる話しやすい暁に戻ったので、柚も肩の力が抜け、いつもの調子を取り戻した。
「知るかそんなこと!
それより、無理やりこんな所に連れてきて鍵をかけて出られなくして、一体どういうつもりなんだよ!」
柚は感情が高ぶって、思わずかつらを床に投げ捨てた。