朱雀の婚姻~俺様帝と溺愛寵妃~
柚は大あくびをしながら、半分目を瞑ったまま暁を見送った。
部屋を出て行く暁に、由良は最後まで頭を上げることができなかった。
柚と二人きりになった由良は、自らの失態に反省しつつも、込み上げる喜びを抑えることができなかった。
「柚様っ! おめでとうございます!」
由良は頭を上げると、涙を浮かべて感激の想いを顔いっぱいに表した。
「は? なにが?」
柚は背伸びをしながら、きょとんとした表情を浮かべた。
「立派に、お勤めを果たしたようでございますね。お世継ぎのご誕生が楽しみでございます」
「あ~そのことか。世継ぎなんてできるはずないよ」
「なぜでございますか?」
「だって何もなかったもん」
「何も? 一晩共寝をしたのに、何もなかったのですか?」
「うん。由良の言った通り、添い寝をしてもらっただけ」
「そんな……まさか……」
部屋を出て行く暁に、由良は最後まで頭を上げることができなかった。
柚と二人きりになった由良は、自らの失態に反省しつつも、込み上げる喜びを抑えることができなかった。
「柚様っ! おめでとうございます!」
由良は頭を上げると、涙を浮かべて感激の想いを顔いっぱいに表した。
「は? なにが?」
柚は背伸びをしながら、きょとんとした表情を浮かべた。
「立派に、お勤めを果たしたようでございますね。お世継ぎのご誕生が楽しみでございます」
「あ~そのことか。世継ぎなんてできるはずないよ」
「なぜでございますか?」
「だって何もなかったもん」
「何も? 一晩共寝をしたのに、何もなかったのですか?」
「うん。由良の言った通り、添い寝をしてもらっただけ」
「そんな……まさか……」