曇りのち友情、時々恋



「おおおおっ!! わかる!!! わかった!!! っていうか思い出したぁっ!!!」

「よかったよー、僕も役に立てて。」

さわやかな笑顔がまぶしい!!

いいなー、この人。
いい人だ。

「なんだよー!! お前ばっかり!! 俺だって教えられるわっっ!! 違う問題教えたらぁ!! 貸してみ!!!」

何ぃっっ!!!
お前さっき教えないとかなんとか言ったんだけど!!!

「ほら、ここがこうなって、助動詞がこうなるからさ…結果、こうなるわけ。」

「わ、わかりやすい…!!!」

「へへんっ!! どうだぁ~っ!! 俺の実力はこんなもんじゃねぇよー??」

あっそ。

わかりやすくて感謝したけど。
全然いい人じゃない。


「二人とも教えるの上手ねぇ~」

「とんでもないですよー」
「へへっ、俺すごいっすよねー」

うわっ、ここでも差出るんだ。

「さぁさぁさぁー、戻るわよぉー!! はいっ!! では、きょうの内容入りまーす!! みんなついてきてねぇ―♪ 今日は授業のスピードMAXでいくよぉー♪」



(クラス一同)
「「「「「「え~~っ!!!」」」」」」





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なんだかんだ言ってるうちにまた今日も一日の終わりが近づいた。


なんだか上杉が来てからまだちょっとしか経ってないのにもう、あいつがいる事がすごく普通な気がする。


あいつが来る前はどうやって生活していたか分からない。


何気に仲良くなったし。



・・・・
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