え!?朝霧ってあたしのこと好きなの!?
え!?告白!?




「お前俺と付き合え」




その言葉ひとつで、それまで賑やかだった昼休みの教室は一気に静まりかえった。




それもそのはず。





クラス1、いや学校1不良で名高い朝霧竜平(アサギリリュウヘイ)が突然、一般ピーポー人畜無害のあたし、榎波葉純(エナミハスミ)に告白してきたのだから。




「……え!?朝霧ってあたしのこと好きなの!?」





驚きのあまり、クラス中に響き渡る声でそう返すと。





「!? …すっ好きじゃねーよ!!!」





学校中に響き渡る声でそう返された。





え!?好きじゃないの!?
じゃぁ、何で付き合ってなんてっ…



あ!?もしかして!!!




「ごめんごめん!
うん、あたしで良かったら付き合うよ!」


「……ほんとか?」


「うん!で、どこに?」


「………は?」





なぜか目を大きく見開いたまま固まる朝霧。




え?だって





「付き合うって、一緒にどっか行って欲しいってことでしょ?」


「……っちげーよドアホ!!!」




ガァンッ……




なぜか突然キレた朝霧が、近くにあった山田くんの椅子を蹴り飛ばした。




ええ!?怖いよ!?





「え!?じゃぁどういう…」



「~~~~だから!!」





朝霧がバァンッ!とあたしの机に両手を叩きつけて




「…お、おおお前は、今日から俺の女だ!!!」


「ええ!?おおおおん…!?」

「分かったな!?」




そして朝霧は以上!と一方的に言って、早足で教室を出て行ってしまった。




ぜ…
全然わからーん!!!!




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