え!?朝霧ってあたしのこと好きなの!?




「よし朝霧っ!!次はあれ行こうアレ!!」


「ってまたジェットコースターかよ…今日絶叫系しか乗ってねーじゃん」


「いいじゃん楽しいんだから!!」




それじゃレッツゴー☆とジェットコースターの列に並ぼうとしたら





「…っうげ」





グイッと首根っこをつかまれた。



振り向くと呆れ顔の朝霧が。





「もう昼だ。昼飯食うぞ」


「えー!じゃぁこれ乗ってからね!☆」


「無理」




そして首根っこから腕につかむ場所を変えて、ズルズルと強制連行。









「うっわー!!!
おいしそ!!!☆」




あたしと朝霧は遊園地内のレストランに入った。




アトラクションに夢中でさっきまで気付かなかったけど、あたしも随分お腹が減っていたみたいだ。



ハンバーガーセットとチョコレートパフェを前にして、お腹が狂おしいほどの空腹の旋律を奏でている。





「おいしー!!!」






ハンバーガーにかぶりついて思わず絶叫した。




本当においしーい!!!☆





「…なんか子供みたいだな、お前って」




夢中でハンバーガーを食べていると、朝霧がクック、と楽しそうに目を細めた。




「だっておいしいんだもん」





とハンバーガーから顔をあげると




朝霧が一瞬動きを止めて




次の瞬間ブハッと吹き出した。





「…お前…鼻の頭にケチャップつけてるし…」


「え!?!?」




マジ!?





慌てるあたしを見て、更に爆笑する朝霧。





「…っハ、まじガキみてー!」

「…ガキで悪かったな」





こんなに爆笑する朝霧は初めてで。



こんなに、朝霧の笑顔を見るのは初めてで。







(…なんか、可愛い…かも?)




鼻の頭にケチャップがついているのも忘れて、爆笑する朝霧に見とれてしまったのは…


秘密だ。





< 26 / 53 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop