え!?朝霧ってあたしのこと好きなの!?
「「告られたぁ!?」」
「ちょっ声デカいから二人とも!」
翌日、佳乃と志村に昨日の委員長との一件を報告すると、二人とも目を白黒させて驚いていた。
「爽やかに見せといて意外にやり手ね、田坂の奴」
腕を組んで感慨深げにそう言う佳乃と
「八百長って……まさか俺とマッチョがペアになったのも奴が!?
くっそー許せねぇ!!!!」
別のポイントで怒りを燃やす志村。
「それでどうするの?葉純は」
佳乃が怒りに燃えている志村を鬱陶しそうに片手で追い払いながら聞いてきた。
「どうって…断るよ。
あたしは……朝霧が好きだし」
「やっぱそうだったか!!!」
グイッと身を乗り出してくる志村。
「ふーん、そうなんだ?」
佳乃が頬杖をついて、ちょっと嬉しそうに言う。
「それを朝霧にはもう言ったの?」
チラリ、朝霧の机に目をやった。
相変わらず教室には滅多にいることのない朝霧。
「…言ってない」
「…言わないの?」
こわい。
だってもう、朝霧は美女さんが好きなのかもしれない。
…それにあたしなんかより美女さんの方が朝霧と美男美女で、ずっとお似合いだ。