え!?朝霧ってあたしのこと好きなの!?
「おい、帰んぞ」
放課後、いつものように朝霧があたしの席にやって来た。
今日も授業はほぼサボり。
一体何の為に学校来てるんだろう?
「早くしろって」
そしていつものように、あたしの手からカバンを奪い取る朝霧。
「ほら行くぞ」
…何で朝霧は、こんなにあたしに構うんだろう?
そして帰り道。
相変わらず超早足の朝霧。
あたしは今日も息絶え絶えだ。
自分ち帰るのにこんなに命懸けになっているのもあたし位だろう。
と。
あたしはある一つのお店を見つけ、思わず足を止めた。
こっこんな所にクレープ屋さんが…
しかも超可愛い…!超おいしそう…!!!
目を爛々と輝かせながらクレープ屋さんを見ていると
「…食いてーの?」
あたしの手を取ったままの朝霧がそう聞いてきた。
「食いたい!超食いたい!」
甘い物大好きなあたしは、当然クレープも大好きなわけで。
「…しょーがねぇな」
クレープを前にテンションMAXのあたしに、朝霧は呆れたようなため息をついて。
「買ってきてやるよ」
「え!?うそ!?」
「嘘じゃねーよ。
ここで待ってろ」
そう言ってクレープ屋さんへと向かっていく朝霧。
朝霧もクレープ好きなのかな!?仲間だー♪
「君、ひとり?」
「はい?」
ルンルンで朝霧を待っていると、突然現れた知らないお兄さんにそう聞かれた。
「一人ならさ、ちょっと俺とお茶しない?」
「お茶?」
「うん。超ビックパフェ食べたくない?」
「超ビックパフェ!?」
何その想像するだけでヨダレが垂れそうになる食べ物は…!
いや、でも
「あたしクレープ…」
「クレープなんかよりビックパフェの方が絶対おいしいって。ほら行こ♪」
そう言ってお兄さんがあたしの腕をつかむ。
「えっあの」
ベチョッ
瞬間、お兄さんの顔に何かが命中した。
「っぶ!なっ何だテメェ!」
「こっちのセリフだハゲ」