忘れないよ、きっと
テラスの椅子に座ると、すぐに店員さんが来た。
「ご注文は?」
「んーっと、俺はこのパフェで。お前は?」
たくさん種類があって、しかも美味しそうなのばかりで迷う。
「うーん...じゃああたしはホットケーキ」
「かしこまりましたっ、少々お待ちください」
「ところでお前、名前は?」
「そっちこそっ!」
「俺を知らねえのか?」
「うん..」
「冗..ホ、本気で言ってんのかよ?」
「....うん。知るわけないじゃん」
「俺は柴咲慎也。ちょ、マジで知らねえのかよ....」
「...あたしは大野莉子、です」
ちょっと照れくさかった。
「お待たせしました。チョコパフェとホットケーキになります」
「おーきたきたー!」
「んー!美味しいっ♪」
ハチミツとふわふわの生地が絡まって凄く美味しい!
「マジか!俺にもくれよ。..あーん」
っ//
可愛い口に魅了されてしまった。
いや、ダメダメ。
これはあたしの!
「はーやーくーしろよー」
「やだ!あげないもんっ...」
「食わせろよ!」
すると慎也はあたしの手をとり、フォークに刺さったケーキを口の中に入れた。
うそ?////
「うんめー♪やばっめっちゃうまいな!」
「う、うん//」
慎也が素直に、格好良いと思った。