忘れないよ、きっと
やばいっ、遅刻するっ!
あたしは家を飛び出した。
えっ、あれ。
陽光?....
「お、おはよー」
「ん?あぁ、莉子。..はよ」
いつものように、素っ気無い感じ。
心臓がバクバクしてる。
走ってる時より、ずっとはやい。
「陽光~。おはよう♪」
「はよ。」
振り向くと、後ろで女の子が陽光に話しかけているのが見える。
......えっ
その子は、陽光の腕に手を絡ませていた。
陽光、もう彼女出来ちゃったの?
なんでよ...
どうしてもネガティブに考えてしまう。
やだよ、やだよ。
あたしに見せつけないで。
視界に入って来ないで......
「ちょっ、莉子っ!」
後ろで陽光の声がした。
...なんで?