忘れないよ、きっと




あたしは学校に着くと、すぐさまトイレに向かった。


せっかく化粧したのに、泣いたせいでぐちゃぐちゃになってしまったから。

それと、一人になりたかったから。





...あれはどう考えても、どう見てもカップル。


すっごい可愛い子だった。

到底叶いそうにもない。


うんお似合いだよ。

仕方ない。
陽光は格好良いんだから。




「――――莉子?」

えっ?
..慎也?


「莉子」

か、鍵締めなきゃ。


ガチャ..

「莉子、開けろって」



「開けない!もう、一人にさせてよ...」


「無理。見てられない」




上から慎也が降りてきた。

「お前、陽光がスキなんだろ」


え?
上から降りてきたことより

...なんで?


「なんで陽光を知ってんの?」


「あーあ。アルバム見なかったのか?幼馴染だからだよ」




えっと。。。

「陽光とは仲いい幼馴染。俺らも幼馴染。」



そうだったんだ。





< 9 / 24 >

この作品をシェア

pagetop