エンドレス・ツール
「……ごめんね、りー」
「いえ……たぶん、悪いのはあたしです」
こんな状況を生み出したのはあたしで間違いないだろう。
あたし以外、誰が作り出せるのか。
なのに、翔さんは責任を感じている。
「ごめん……ごめん、りー」
「謝らないでください。翔さんは何も悪くないんですから」
「でも俺……りーを……」
ごめん、ごめんと何度も謝る翔さん。
優しすぎるよ。
あたしなんか、ほっとけばいいのに。「お前のせいだ」って言えばいいのに。
「……翔さんのごめんは、何に対するごめんですか?」
自分でも冷たい声だと思った。
こんなこと、今聞かなくてもいいじゃないか。
「……え?」
「あたしを抱いたことですか? それとも誘惑に負けたことですか?」
こんなこと聞いても翔さんを苦しめるだけなのに。
あたしの口は止まってくれない。
「それとも……自分に対してですか?」
何言ってるの、あたし。
翔さんのメガネの奥の瞳が大きく開かれて、その中に唇を噛み締めて今にも泣き出しそうなあたしが写っていた。
「いえ……たぶん、悪いのはあたしです」
こんな状況を生み出したのはあたしで間違いないだろう。
あたし以外、誰が作り出せるのか。
なのに、翔さんは責任を感じている。
「ごめん……ごめん、りー」
「謝らないでください。翔さんは何も悪くないんですから」
「でも俺……りーを……」
ごめん、ごめんと何度も謝る翔さん。
優しすぎるよ。
あたしなんか、ほっとけばいいのに。「お前のせいだ」って言えばいいのに。
「……翔さんのごめんは、何に対するごめんですか?」
自分でも冷たい声だと思った。
こんなこと、今聞かなくてもいいじゃないか。
「……え?」
「あたしを抱いたことですか? それとも誘惑に負けたことですか?」
こんなこと聞いても翔さんを苦しめるだけなのに。
あたしの口は止まってくれない。
「それとも……自分に対してですか?」
何言ってるの、あたし。
翔さんのメガネの奥の瞳が大きく開かれて、その中に唇を噛み締めて今にも泣き出しそうなあたしが写っていた。