エンドレス・ツール
パンを食べながら昼間っからそんなことを考えるあたしは、相変わらず変態極まりない。


それを感じたからと言って、だからなんだという話だ。


腹の痛みは一週間もしないうちに跡形もなく消えたし、二週間経った今ではあれはもしかして夢だったのではないかという思いまで馳せてくる。


全身に受けたキスも、指の感触も、跡が残るわけでもない。


女の子にとって初めては人生の一大ビッグイベントだ。でも、終わってしまえばどうってことはない。


好きな人との関係が快方に向かうこともなければ、自分が生物学上メスという分類にいると実感したからなんだという感じ。


その行為に意味なんてなかった。


ただ酔った男女が流れで交わってしまった。それだけだ。


……ほんと、昼間っから何考えてるんだか、あたしは。


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