エンドレス・ツール
「だから、止めたんだ。璃里香ちゃんみたいな子は、何回か見たことあるから」
高橋くんはあたしをまっすぐ見ていた。
「そんなに?」
「しょーちゃんは、人と仲良くなるのが上手だからね。人懐こいし、酔わなければ手出してくることはめったにないし。遠目から見るとしょーちゃんって、好みがはっきり分かれるけど、話してみるとみんなに好かれる。それでしょーちゃんを好きになる子はたくさんいた」
「でもさ、別れたのって二年前でしょ? そんな短期間に何人とやったわけ?」
「俺が知ってるだけでも十人は軽く超える」
「……なにそれ」
あたしの胸の中にあるのは、絶望ではなく、そんな翔さんに対する罪悪感。
たぶん、翔さんはあの時、必死に自分を押さえ込もうとしてたんだ。それを、あたしが煽って…………。
翔さんは、何をそんなに思い詰めてるの?
翔さんの苦しそうに歪める顔は、たぶんあたしは忘れられない。
高橋くんはあたしをまっすぐ見ていた。
「そんなに?」
「しょーちゃんは、人と仲良くなるのが上手だからね。人懐こいし、酔わなければ手出してくることはめったにないし。遠目から見るとしょーちゃんって、好みがはっきり分かれるけど、話してみるとみんなに好かれる。それでしょーちゃんを好きになる子はたくさんいた」
「でもさ、別れたのって二年前でしょ? そんな短期間に何人とやったわけ?」
「俺が知ってるだけでも十人は軽く超える」
「……なにそれ」
あたしの胸の中にあるのは、絶望ではなく、そんな翔さんに対する罪悪感。
たぶん、翔さんはあの時、必死に自分を押さえ込もうとしてたんだ。それを、あたしが煽って…………。
翔さんは、何をそんなに思い詰めてるの?
翔さんの苦しそうに歪める顔は、たぶんあたしは忘れられない。