エンドレス・ツール
「その負のループから抜け出すためにはどうすればええ? はい、璃里香」

「え、あたし? ぬ、抜け出すためには……? えーと、気分転換?」

「30点。負のループはストレスとちゃうんやで。はい、高橋」

「俺? んーと……」

「言っとくけど高橋、璃里香を無理やり奪ったらうちが許さへんで」

「璃里香ちゃんの友達、考えてるときに余計なこと言わないでよ。えーと……そうだな……」

「うちは夏香や。璃里香の友達いう名前やない」

「わかったから、ちょっと黙って。んーと……行動を、起こすとか?」

「例えば?」

「例えばって、急に言われても……。つまり、しょーちゃんの場合、女遊びをやめる」

「60点。二人とも、頭固いな」

「ほっといてよ。そういうなつは、どう思うわけ?」

「知らん」


あたしと高橋くんは、ずっけてしまった。


「……まあ、よくも、今までそんな教師面してたね……」

「夏香ちゃん、意外に教師に向いてるかもよ……」


あたしと高橋くんは同時にため息をついてしまった。


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