エンドレス・ツール
忘れることができなかったと言う方が正しいかもしれない。


ふとした瞬間に、翔さんの温もりが蘇る。


その度にあたしの体は熱を帯びる。


やっぱりあたしは変なのか。


変態だから、変なことは自覚済みだけど。


今でもテレビの誠ちゃんの色っぽい仕草にいちいちきゃーきゃー叫ぶのだ。


変わっているはずがなかった。


好きなのか嫌いなのか。


それはわからない。


あたしの感情は手探りで探してもわからない。


ただ、付き合った彼氏のことはどんな感情であれ好きと言えたし、翔さんのことを忘れられないこともまた事実だった。


初めてが翔さんだったことも関係あるのだろうか。


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