エンドレス・ツール
「うー。秋の夜は冷える~」


それから数日後。


あたしはバイト先から帰る途中だった。


あたしはカフェのバイトをしている。注文を取ったり、会計をしたり、まあ一般の学生がやっているような内容。


全国チェーン店で、昔からそこのスコーンとワッフルが大好きで、大学に入ってからバイトしなければなくなった時に即そこの店に決定したけど、ほんとキツイ。


今日だって、四時に入って上がりが十一時だよ。真夜中の。


二十歳前の女の子にどんだけ働かせるんだ! しかも歩きで帰るから危ないし!


まかないがつくし、バイトの人達はいい人ばっかりだから続けられてるけど、家に着くのが日付変わってからってどうなのよ……。


明日は午前中の講義はないから、早く寝て誠ちゃんの活躍を見るんだ。


あのSのキャラの誠ちゃんにすっかりはまってしまった。


「……あれ?」


思わず足を止める。


見たことない店が目の前にあるんだけど。


ここ、どこだ?


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