エンドレス・ツール
「もともと今日はケイゴに頼まれたんだよ。夏香ちゃんを呼んでくれって」
翔さんは宙を眺めながら呟いた。
「でも二人は付き合ってるんですよね? だったら二人で会えばよくないですか?」
「あいつ、見た目ちゃらいけど中身はへタレのチキンだから。よく頼まれんだよね。好きな子との仲裁やってくれとか」
「えっ、じゃあ、今までのケイゴさんの彼女は、みんな翔さんのおかげでできたってことですか」
「俺もケイゴに弱いんだよな。中学からの腐れ縁で。頼まれたら断れないんだよ。損だろ?」
「じゃあ、あたしも好きな人ができたら、翔さんに仲裁頼もうっと」
「言っとくけど、大変なんだからな。女の方には俺が好きだって勘違いされることだってしょっちゅうあるし、ケイゴのことなんて眼中にない女との仲裁頼まれたときが一番辛かった」
翔さんの拳があたしの額にこつんと当てられる。
う。子ども扱いされてる気分。
触れたところが熱くなった気がした。
翔さんは宙を眺めながら呟いた。
「でも二人は付き合ってるんですよね? だったら二人で会えばよくないですか?」
「あいつ、見た目ちゃらいけど中身はへタレのチキンだから。よく頼まれんだよね。好きな子との仲裁やってくれとか」
「えっ、じゃあ、今までのケイゴさんの彼女は、みんな翔さんのおかげでできたってことですか」
「俺もケイゴに弱いんだよな。中学からの腐れ縁で。頼まれたら断れないんだよ。損だろ?」
「じゃあ、あたしも好きな人ができたら、翔さんに仲裁頼もうっと」
「言っとくけど、大変なんだからな。女の方には俺が好きだって勘違いされることだってしょっちゅうあるし、ケイゴのことなんて眼中にない女との仲裁頼まれたときが一番辛かった」
翔さんの拳があたしの額にこつんと当てられる。
う。子ども扱いされてる気分。
触れたところが熱くなった気がした。