エンドレス・ツール
「わああああ!! ご、ごめんなさいっ!!」


慌てて翔さんから離れて後ずさろうとしたら、後ろのベッドの側面に腰をぶつけてしまった。


こ、腰が痛い……。


「ごめんなさい、翔さん、ほんっとにごめんなさい!」


下心はなかったけど! いや、ちょっとはあったけど!


ほっぺたに触ってキスしようなんて……いや、ちょっとは考えちゃったけど!


朝から寝込み襲うとか、若干は考えたけど!!


10秒前に自分がしたことが急に恥ずかしくなった。


無意識に翔さんに触るとか、どんだけ変態なんだ!


もはや警察に突き出されても文句言えない域!!


「……りー、おはよう」


当の本人は寝ぼけ眼のまま髪をかきあげてぼーっとしている。


「……りーは朝からテンション高いなー」


いや、だって考えちゃったしね!


寝込み襲うとかちらっとでも考えてたしね!


もう嫌だ……。


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