エンドレス・ツール
翔さんになら何をされてもいいと思うのも、触れたいと思うのも、全て誠ちゃんに似ているから?


この思いは、翔さん本人に向けられたものではないの?


「……ああああ~」


だめだ。頭がこんがらがってきた。


誠ちゃんが映った画面をそのままにして、床にあおむけに寝転がった。


あたしはこれまで好きになった人はいないわけではない。


でもそれは中学校までのガキくさい恋。


初恋は六歳だったかな。同じクラスで一番かっこいい男の子だったんだよね。


あたしは小さい頃からメガネをかけていて目立たない子だったから、その子には告白せずに心の片隅で思ってるだけで終わったっけ。


二人目は小四の時。目立たないあたしが当時唯一できた男友達だった。


その子は頭がよくて運動もクラスで一番できて、でもどこか抜けているところがあって天然キャラだった。


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