恋の罠 *- 先輩の甘い誘惑 -*
「約束だからって……っ、相沢先輩は、約束したら誰とでもキスするんですか?!
っていうか、キスする約束なんかを誰とでもするんですか?!」
「朱莉?」
「あたしは…っ、そんな軽い気持ちでキスなんか……」
椅子から立ち上がって怒るあたしを見て、先輩が優しく目を細める。
こっちは怒ってるのに笑うとか、本当だったら怒鳴りつけてやりたいのに……。
先輩があまりに優しく微笑むから、思わず言葉が詰まった。
「朱莉が可愛いからだよ」
「なっ……、」
顔を赤くしたあたしを見て、先輩が微笑みながら立ち上がる。
一気に越されてしまった身長。
胸のドキドキがうるさくて、先輩を見上げられずに俯いた。
「可愛いからとか、あたしが言いたいのはそんなんじゃなくて……っ」