恋の罠 *- 先輩の甘い誘惑 -*




「明日から送り迎えするから。

偽造彼氏って事でよろしくな」

「……」

「つーか、朱莉がイヤだって言ってもするし。

俺も会長に髪注意されたりするから、やり返してやりたいし」


自分の髪を触りながら言う山岸。

何も言わずに見ていると、山岸は困り顔で笑った。


「……そろそろ行かねーと遅刻だろ?」


その顔が、ツラそうだった。


「……そうだね。行こっか」


なんとか笑って頷くと、山岸がホっとしたように微笑んだ。








< 173 / 364 >

この作品をシェア

pagetop