恋の罠 *- 先輩の甘い誘惑 -*


明日言う。絶対に言わなきゃ。


そんな事を思いながらベッドに入った。

明日の予定だとか、目標だとかいうよりは『念』に近い。


変な不安なんか感じたくなくて早く寝ちゃいたかったのに、ちっとも眠れなくて。

やっとうとうとしてきたのは、時計が2時を回った頃。


そのせいで7時にセットした目覚ましでは起きられなくて、8時過ぎに山岸の電話で起こされた。


「ごめんっ! 今起きたから先行ってて!」


それだけ言って電話を切って、全速力で準備する。


8時40分開始のHR。

学校まで徒歩15分。

最低限の準備だけ済ませた只今の時間……、8時20分。


何度も起こしたのに!なんて文句を言うお母さんの声に追い出されるみたいに家を飛び出した。






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