恋の罠 *- 先輩の甘い誘惑 -*
7..mission7
縮まらない距離
「あった」
先輩の言葉に何も言えなくなったあたしは、結局言われるまま生徒会室にいた。
初めて入るその部屋は、普通の教室2つ分くらいの大きさがあるけど、せっかくの広さを持てあましてる感じだった。
あるのは、長机とパイプ椅子、ロッカーだけで、殺風景に見える。
教室に入るなり先輩が向かったのは後ろのロッカー。
そして、ロッカーから何かを取り出してパタンと閉めた後、あたしにそれを差し出した。
「俺のYシャツだけど、セーターの下に着るくらいなら目立たないよ」
「え……っ」
先輩のYシャツを受け取りながら、思わず声が漏れた。
だって、うれしい反面、かなりの抵抗があって。
先輩の服をあたしが着るって……、なんかかなり恥ずかしく思えて仕方ない。
戸惑ってるあたしを見て、勘違いした先輩が言う。