恋の罠 *- 先輩の甘い誘惑 -*
なんだか話しているうちにイヤになって、途中で止めた。
だって、せっかく理由を話したってどうせ先輩達は聞き入れるつもりなんかないんだから。
「……で、どうすればいいんですか?」
別に挑発したつもりじゃなかった。
ただ、早く薬を飲みたかっただけで。
強気な性格にプラスして、体調が悪いのがいけなかったんだと思う。
だけど先輩達にはあまりいい態度には映らなかったみたいで、言った途端、睨まれる。
「なにその態度……っ」
「アンタちょっと調子乗ってんじゃない?」
早く保健室に行きたいだけなのに。
どうせどんな態度とってたって、あたしに何かしらするまで気が治まらないくせに。
そんな事を思いながら、ぼんやりと先輩達を見ていた。