恋の罠 *- 先輩の甘い誘惑 -*

Sの気質



……―――カシャ。

がらっと変わった雰囲気に加えて、聞こえた機械音。

急に響いた音に、先輩達が一斉に振り返る。


「風紀……、ね。

そんな理由をつければこの行為が正当化されるとでも思ってるなら、随分浅はかだと思うけど」

「……あ、」


先輩達の視線の先を追ったあたしの目に映ったのは……。


「校内の風紀活動にそんなに積極的に参加したいなら担任にそう申し出るといいよ。

俺からも推薦しておくから。

……でも、その髪とメイクじゃちょっと無理だから、まずキミ達の風紀を正してもらわないとだけど」


先輩達の視線を集めながら、皮肉を効かせたセリフを言うのは……、ケータイを片手に持った相沢先輩だった。



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