恋の罠 *- 先輩の甘い誘惑 -*
「な、なに……、」
「話があるなら教えてくれないかな。
そんな物言いたげな顔されても、気になって仕方ないし」
「……っ」
振り向くと、すぐそこに相沢先輩のキレイな顔があって。
心臓に悪いから離れたいのに、先輩の腕がそれを止める。
じりじりと追い詰められて、次第に耐え切れない気持ちになってきて……。
仕方なく、気まずく思いながらも口を開いた。
「相沢先輩……その、ホモ……なんですか?」
相沢先輩の表情が少し崩れたのを見て、言い方を考えればよかったって後悔した。
こんなストレートな聞き方じゃなくて、もっとオブラートに包めばよかった……っ!
だけど、チラっと見上げると、そこにはすっかり表情を整えた先輩がいた。
そして、あたしを見つめてニコリと微笑む。