恋の罠 *- 先輩の甘い誘惑 -*
「随分ストレートに聞くね。……俺が同性愛者かどうかが気になる?」
聞き返されて、どう答えればいいのかアタフタする。
だって、気になるっていえばその通りだけど……。
でも、それを認めた時点で、あたしの負けって気がするし。
バレないように見ると、そこには落ち着きをはらってる相沢先輩がいて。
騒ぐ胸に気付かれないように顔を背けた。
「別に……、どうでもいいけど、そんな事。
でも、昨日友達とそんな話になったから……」
「話? つまり、友達と俺の話をしてたって事?」
「……っ」
「試してみようか。……俺が男が好きなのかどうか」
思わずうろたえると、そんなあたしを見た先輩が口の端を上げて笑う。
そして、次の瞬間。
相沢先輩の手が後頭部に回って、そのまま先輩の胸に抱き寄せられた。
ポスっと音がして、先輩のYシャツが頬に触れる。