恋の罠 *- 先輩の甘い誘惑 -*
徐々に先輩に侵食されていくような感覚を感じて、背中をぞくっとした寒気みたいなのが走る。
身震いしてから、頭の中の先輩をふるい落とすみたいに頭をブンブン振った。
少しでも先輩の欠片が残ってると、変なモノに感染しそうだったから。
居座ろうとする先輩の欠片を追い払う。
ドキドキさせるのはあたしの方で、うっかり恋しちゃうのも相沢先輩の方なんだから!
あたしに恋してドキドキして、あげく振られて!
そういうの全部相沢先輩が感じればいい事で、あたしがドキドキする必要なんかないし!
そう自分に言い聞かせてハっとする。
もし……、もしも、作戦がうまくいってあたしが相沢先輩を振ったら。
相沢先輩はどんな顔をするんだろう。