恋の罠 *- 先輩の甘い誘惑 -*
キスと嘘の意味は…
約束……?
昨日の?
先輩の言葉の意味を考えようとしたけど、緊張した頭が回らない。
真っ直ぐ見つめてくる先輩の瞳と、漂う魅惑の空気。
何か不思議なモノでもかけられちゃったみたいに動けない。
黒い髪とは異なる、色素の薄い瞳に吸い込まれて、目を逸らすことさえ許されない。
どうしようもなく、胸が高鳴る。
どうしようもなく……、先輩しか見えない。
緊張もピークを超えて、困惑しきって何か言葉を探して口を開こうとした時。
忘れかけていた、繋いだままの左手を引かれた。
クン……、と引かれて20センチくらいに近づかされたあたしの視界を、先輩が覆う。
……―――次の瞬間。
先輩の唇が、あたしの唇が塞いでた。