こうして未来は繋がっていく―黒猫シロと僕―[完]
現在―02
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そこまで読んで、ふぅと息を吐く。
今思えば、あの頃はまだ恋愛感情なんてなくて、ただただ香澄を助けてやらなくちゃ、そんな素直な気持ちだけで行動していた――。
―――大人になるって、中々大変だよな…。
今まであった香澄との喧嘩や出来事を思い出して、ちょっと苦笑する。
時間を見ようと携帯を開くと、香澄からメールがきていた。
FROM:椎名 香澄
TITEL:了解
終わったらそのまま行くね!
KASUMI
メールを読んでから、時間を確認すると読み始めてから一時間が経っていた。
うつ伏せだった身体を起こし、ソファーに座りなおす。
もちろん、それからの出来事も俺は覚えているのだけれど、香澄がどういう風に書いていくのかとっても楽しみだ。
―――これじゃ、寝る時間はないかもな……
ふっと息を吐いて次のページを捲った――。