こうして未来は繋がっていく―黒猫シロと僕―[完]
<おんなのこは、ねんがんだったこねこをかえるようになりました。
しかも、それがシロのうんだこねこだったので、とてもうれしかったのです。
おんなのこは、シロに「ありがとう、かわいがるからね」とおれいをいい、くろいからだにしろいあしのこねこをつれてかえりました。>
――
香澄は帰ってから、すぐにお母さんと話し合ったらしい。
香澄のお母さんは以前、シロを飼ってやれなかったことが気になっていたらしく、すぐに「かってもいいよ」と返事をくれたみたいだった。
すみれも、「ねこちゃん、ねこちゃん」と子猫を楽しみにしていた。
それから一ヵ月後、チビもある程度大きくなったので、香澄に渡すことに。
「ありがとう、シロ。大事にするからね」
そう言ってシロの頭を撫で、黒い体に白いソックスを履いた子猫を連れて帰った。