こうして未来は繋がっていく―黒猫シロと僕―[完]
現在―03
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全てを読み終わり、気づくと頬に涙が一筋流れていた。
「シロ…。楽しくやってるか…」
そう呟くと何だか足元にふわっと空気が流れたような気がする。
突然感じた風に少し目を見開き、ふっと口角を上げる。
香澄がきたら、教えてやらなきゃな…。
あの頃に戻り、思い出に浸って。
大好きだったシロに会えた。
少し悲しい結末かもしれないけれど。
「香澄、さんきゅ…」
頬に流れた涙を拭い、ぎゅっと目を閉じて。
「さ、気合を入れますか」
香澄を迎える準備を始めよう―――…