こうして未来は繋がっていく―黒猫シロと僕―[完]
電話をしようと時計を見ると、午前10時を指している。
今日は月曜。確か仕事だといっていた。
「後でいいか…」
冷蔵庫からミネラルウォーター出しコップに注ぎながら、何気なく表に貼ってあるカレンダーを見ると、ハートマークが描いてある。
―そうか、今日は…。
飲み終えたコップをシンクに置いて、車のキーを手に取った。
―――――……
目的のものを手に入れ、家に帰りつく。
時計を見ると1時を回ったところ。
携帯を手に取り、メールを入れる。
TO:椎名 香澄
TITEL:今日
仕事終わったら、家にきて。
大助
一眠りしようと布団に横になってから思い出した。
―――そういえば、まだ読んでなかったな。
うつぶせになって絵本をめくると、一瞬にしてあの頃に連れ戻された。