こうして未来は繋がっていく―黒猫シロと僕―[完]


<しょうぼうしさんは、しょうぼうしゃのなかから大きなはしごをだしてきて、木にかけます。

そして、あっというまにこねこのところまでたどりつきました。>
  

――

大志と香澄と三人で公園の木の下で猫が落ちないように見ていると、近所の消防署から、消防車と消防士さんが来てくれたんだったな――


香澄はまだすんすん鼻をすすっていたけれど、俺たちは初めて間近で見る消防車と消防士さんに興奮して。

「すっげー、かっこいいな…」


 大志と二人で呟いていた。


あっという間に子猫を助け出してくれて、スーパーマンに見えたっけ。



――大志は一時期の浮かれた熱みたいだったけど、俺は真剣に消防士になりたくなったんだ。

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